七月七日 桜月流美剱道 創流記念日

声咲く

桜月流美剱道 二十七周年創流記念式
を無事に斎行致しました。

七月七日の前夜、奉納行事。

コロナ禍ですので、関係者のみにて
御神前に奉納舞をお捧げ致しました。

 

そして、翌日新暦の七夕にあたる
七月七日は美剱道場の稽古日でもあり
この日、一門と共に「美剱の儀」を
斎行致しました。

「美剱の儀」

 

令和三年の年末に、
私共桜月流は、出雲大社さまからの
お下がりにて
尊きご神刀を賜りました。

これは、日が象られました
「生太刀」と申します。

また、令和に入る準備の年に
こちらも同じく
神はかりとしか言えぬことで
私の手元にお預かりする事となった
念阿弥慈恩翁の「月の古刀」があり、
「日の生太刀」とは対をなす形で
今、我が桜月流の御神宝として
この手に頂戴しております。

共に、真剣であります。

剱(つるぎ)の御力の役割は
祓いと、生命力の付与です。

「月の古刀」は、祓いの剱。
「日の生太刀」は、生命力を振動させる剱。

一門の生徒たちは、このよき日に
「日の生太刀」の御神刀である剱太刀の
光をその身に受くることとなりました。

太陽である“日の神”の銘を持つ
この生太刀は、鞘の外側に伝わるほどの
熱を帯びています。

不思議としか言いようがありませんが
そのような稀有な信じがたいような
体験の伴う剱太刀であらせられます。

御神刀は御神刀として特別に研がれており、
その光は音なき音となって
伝わってゆくように私には感じられます。

その場にいた多くの者たちは、
鞘から刀身が現れ出ると
スーッと空気が変わり、
魂や心や氣が振動するように
自分の源に何か言いようもない力が
沸き立ったというようなことを申しました。

まさに、そのようになります。

それが、
「生太刀」の力
というものなのだと思います。

うまく説明はできません。
ただ、目も耳もより鮮明に、
そして、高天原かのような
胎・肚の内側から
奮い立つような降ってくるような
エネルギーが「振るふ」=振動となり
漲ってくるのです。

「生太刀」は振らなくても、
振動をお分ちくださる。
言葉であえて表すと、
そのようなことになるのかと思います。

さて、この「日の生太刀」が
私の手に授けられた時、
この御神刀を研いでくださった
秋田勇喜先生という方がおられます。

研ぎは命懸けであるということを、
特に、御神刀を研ぐための御修行が
いかに過酷で繊細な祈りの技であるのか
ということを身にしみて知る尊い機会でもありました。

実は、研ぎに入る前の刃紋を見ておりましたが
秋田先生の研ぎで、八重雲ともいうべき刃紋が
浮き上がって、私の、桜月流の元に
お出ましくださいました。

御神刀ですので、
近くで撮影をするようなことはできませんが
秋田先生が研ぎを終えられた瞬間に
お知らせくださった時の
切先部分の輝きのみ、ここにお伝え申し上げます。


写真:研師 秋田勇喜

令和四年の七月七日、
二十七周年記念日の稽古、美剱道場。

我々、桜月流美剱道一門にとって
忘れえぬ時となりました。

 

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