蓮の葉に「白むし」のお供えもの

声咲く

お盆は、関東では7/15を中心にして。
また、旧暦の7月15日の満月を中心に「迎え火」をする
明治以前の伝統を守る地域の方々もおられます。

京都では五山の送り火=大文字焼きが
8月16日と決まっているように
一ヶ月遅れのお盆スタイル。

ですから、
8月13日に迎え火を。
8月16日に送り火をして
祖霊(ご先祖さま)は三泊四日
お家にお戻りなさると考えて
お供えものをします。

今日、8月15日のお供えは、
蓮の葉に乗せた「白(しら)むし」を準備する習わし✨
これは、もち米と黒豆を蒸した強飯(こはいひ)
つまり、おこわのことです。

おこわって、甘みがあって美味しいですよね。
蓮の葉の緑と相まって、とても美しいお供えです。

13日は仕事で帰るのが遅くなり、
迎え火するのがほぼ深夜になってしまいました。

ずいぶんとお待たせしてしまいました。
ご先祖さまは、この火を目印にして降りて来られます。
都会では、あまり大きな🔥も挙げられません。
そうかといって灯籠や提灯もなかなか難しく…
今は和蝋燭やキャンドルで
迎え火をなさる方もおられるのだとか。
それも、素敵ですね。

精霊馬は祖霊が降りて来られる時の
早馬の乗り物。
お茄子はゆっくりとお戻りになるための
牛の形の乗り物。

それから、「水の子」を作ります。

今年は知り合いの農家さんから
大丸という青なすを頂戴したので
それで作ってみると。
めちゃくちゃ可愛いペアになりました💕

 

「水の子」は蓮の葉の上に
賽の目に切った胡瓜と茄子に
水気を多くした洗い米を混ぜたもの。
「法界さん」のための供物です。

そして、本当は毎日、
朝昼晩、精進料理で三膳をお供えして
ご先祖さまをおもてなしするのですが。
私はそこまではできないので
できることを致します。

お下がりでいただく、
「白むし」はとっても美味しいです。
でも、蓮の葉はすぐにクルクルっと
萎れますから、最も美しいのは
ほんの一瞬です。

それから、今日は終戦の日ですね。
今の我々の幸せと平和があるのは
あの時の戦争で戦ってくださった方々のおかげです。
二度と戦争を繰り返さぬようにと
身をもって教えてくださった方々でもあります。
同じく、英霊の方々にも手を合わせたいです。

さて、お盆の時期のタブーをご存知ですか。
はじめて聞いたのは小学生だったので、
私にとってはトラウマのように胸に残っている禁忌。

①海や川など水辺に近づいてはならない。
②白い着物を着てはならない。
③無益な殺生をしてはならない。

水辺は「三途の川」と繋がっていて、足を引っ張られるから。
白い着物は亡くなった方と間違われて連れて行かれてしまうから。
お盆に殺生をすると、その虫や動物に生まれ変わるから。
(それで、お供えは精進料理をご用意すると聞きました。)

お盆には、ご先祖さまの行き来だけでなく、
地獄の釜の蓋もあいているのだそうです。
それで、こうした禁忌が語られるのでしょうが、
ただの迷信だとは思われず、やはり守ってしまう…。

「蓋、閉めといてよー!」
弟と、震えながらよく話したものです。

人は、ちょっと怖いとかがないと
すぐサボって守らないものなので
そういう愛の戒めなのかもしれませんね💫

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