月の超無音から
桜月的メディテーション

声咲く

リハから長き一日が終わって、一息。
昨日のコーチングで「義経」パワーが充満している私です!

ツイッターに
月旅行に話題の日本人がアーティストを連れて
飛び立つというので驚きました!

すごい回遊計画!
月を一周できるなんて
裏側も見るんだ、いいなぁ。。

でも、月面には降り立たないのですね。
そりゃ、そうか。
そこまでやるには相当な訓練が
必要になりますもんね…。

やはり月面で舞えるようになるには
まだまだ時間がかかりそうです。

でも、そんな時も、
真空の宇宙では音は聞こえない訳で。
だから、月に降り立った時
音を伝える空気がないんだから
何も音がしない
超無音空間ということの想像が難しい。

それは、もしかすると神秘すぎて
むしろ怖いような感じがするのかもしれません。

舞台の音楽監督もつとめて頂いたことのある
大鼓の大倉正之助先生は
出会いの最初の頃に
「音と音の間の静寂が大切なんだ」と
おっしゃいました。

つまり音が出すことより
逆に静寂のために打ってるというようなことを
おっしゃったのです。

大倉先生が桜月流の音楽監督&生演奏をしてくださった
その時の作品はラフォーレ原宿だったのですが
若き日の 私、松木、石綱、昌志は
目を白黒させながら
楽屋で「カッコいい…。」
と頷き合いました。

あの時は(勿論今に比べたらという意ですが)
あまりわからぬまま感動していた気がします。
 
当時は、4名の我ら剱舞と
超絶一流演奏家4名との生演奏の作品。

だから、その無音が生み出される
瞬間の凄みたるや今思い出しても
鳥肌が立つような経験でした。
残響から、その音が消えてゆく時の流れ。

ぜひ、改めてこの「SHIRA」という
作品については様々書いておきたいと思う
ことがありますが今日は、
この宇宙空間に存在する
絶対無音に心を傾けてみたいと思います。

地球上の音楽の感動は
音があることと、音のないことが
創り出した時間的な芸術です。

月や宇宙空間のような
真空の世界では、ずーっと超無音状態。

はやぶさがイトカワに着陸して弾んでしまった時も
音はしなかったのですよね!?

砂埃だけが舞い上がって。
信じられない。(空気、ありがとう!)

という音のない世界で
人はどんな感覚に陥るんだろうと、思うのです。

真の闇で目をパチパチ開いても
何も見えなくて怖い時がありますが
あれと同じことが耳でおこるわけです。

今、ステレオも消して
シーンとしてみましたが。
水槽の水音がするし、窓を開けたら風の音がします。
隣の部屋へ行き、窓を閉めてみました。
ここは水音はしないけれど
しばらくすると何かファンみたいな
ふるふるいう音が聞こえてきます。

静かだけど
これは無音のようで全然無音じゃない。

真実の無音って、どんなことなんだろう。
よく、宇宙と水中は似ていると。
そこは、オームという無音のようなものが
聞こえてくると。
そんな話を聞きますが体験したことがありません。

手の届かぬ、真の超無音状態は
神の領域なのかなぁ。
だって、私たちはいつも空気の中にあるのですから。
空気のないところに神さまがおられると考えても
不思議ではないですよね。

先日、古くからの友人が演出・制作をつとめる
ヘレンケラーのお芝居があり観劇してきました。
(アブラクサス プロデュース)

私は三重苦の少女が
それを乗り越えて平和活動をしてゆく。
という、本当にごく一般的なイメージだけを持って観にゆきました。
WATERの有名なエピソードは誰でも知っているかと思います。

でも私は、その後、彼女が
大学を首席で卒業し、何ヶ国語もを理解するに到り
人種差別撲滅に奔走し、恋愛をして、
サリバン先生亡き後日本にも訪れて
平和のための講演していたことまでは全然知りませんでした。

見えない、聞こえないので、
感覚は多分、ほとんど「触覚」が全てではないでしょうか。
その彼女が、サリバン先生のご教育で
どうして、「ロミオとジュリエット」を理解して
男性に恋い焦がれるところまで辿り着いたのでしょう。

アブラクサスという集団は、かなり社会派演劇なので
文献に基づいて
当時の南部の奴隷解放、人種差別問題、信仰、
ヘレンの恋愛まで描いていました。

彼女は、神秘体験として
幽体離脱?臨死体験?夢?
かわかりませんが
見える、聞ける、喋れる、自分で
地球を見渡したのだそうです。

その光の美しさ、地上の美しさに感動したという
エピソードが残されているとのこと。

もしかして、神さまは、眠っている時
ヘレンに健常な全てを
お与えになっておられたのでしょうか。

私たちは脳をほんの3パーセントぐらいしか
使っていないとよく言います。
むしろ、絶対超無音のような中に身を置くと
不可能と思われるような力のスイッチが入る
というようなことがあったとするならば
むしろヘレンの方が元々与えられた賜物が多い
ということもあるのかもしれません。

もし、この三重苦が自分だったらと考えた時、
一つ一つのものに言葉があることがわかっても、
複雑な感情や、難しい政治世情や、文学を
読み解けるような脳にまで
どうやって辿り着けるのか、全くわかりません。
無理にさえ思えます。
しかし、それを乗り越え、誰よりも尊い心を育んだ。

それはそれは、彼女は努力されたと思うし、
辛いことをたくさんあったと思うし、
サリバン先生の愛情と家族の愛があったと思います。

でも、これだけ入ってくる情報に制限がかかった中で
普通の人より、偉大な人物になるとは。
「脳と心と魂」にどんな作用があったのか。
本当に脅威です、奇跡です。
そして、人の努力の
可能性というものにも頭が下がります。

私たちは、すぐ物忘れします。
だから、いちいちメモを残します。
メモを残さなかったら、現代の我々は
何時に誰と何の約束をしたかのスケジュール
すら思い出すことができません。

ヘレンにも膨大に残したいメモがあったでしょうに
それをどこにしまいながら前進したのでしょう。

私も
真っ暗な部屋で目を閉じて、
ふかふかに厚い耳あてをして
超無視界・超無音に近い状態に身を置いてみました。
すると、呼吸と振動ばかりになり、
指先感覚が鋭敏になります。

私たちは一日のほんの少しの時間
メディテーションしますが
ヘレンは、日常のほとんどが瞑想状態だったのかな。

桜月流のメソッドの中に、
動的な瞑想というのがあります。
寒さや酸素のことを考えずに考えた場合、
月面で舞うというのは、
瞑想状態のまま舞うということ
に近いかもしれません。

今夜は、そんな稽古を
してみたいと思っています!行ってきます!

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