水辺へ、旧上巳の祓

声咲く

4/10(2022)は、旧暦の上巳、弥生最初の巳の日でした✨

桃花水が下る頃、東の方角にある水辺へゆき、
流し雛や人形(ひとがた)を水に流して、
ケガレ(気枯れ)を祓います。

そして、魂魄が分離せぬよう祈れば
病気や疫病にはかからぬと信じられてきました。

東の水辺というと、京都なら鴨川、
東京なら鹿島・香取の方角ですね。

私も毎年、東を目指し、霧ヶ浜へ参ります✨

原初『曲水の宴』が行われた日ですが、
その「曲水」の由来となる「河曲(湾曲する水辺)」なる水辺へ行き、
お神酒を注ぎ献じます。

そして、人形(ひとがた)を流し、
また水辺に出てケガレを祓うことこそが
『上巳の祓』神事の重要な部分。

さらに、この時東に向かって祈りを捧げ、
海が凪ぎ、川が静かになると…
「水の剣」を貰い受けるのだという言い伝えがあります。

完全に祓いのツルギだと思われます。
美剱にとっては、真に心が高鳴る話です!

私は、旧暦三月三日の『御燈』と
この『上巳の祓』は関連行事のように思えてなりません。

北の星(北極星)に火を捧げ、
東の水向こうから出現するツルギを頂戴する。
いずれ、道教的な色合いを感じますので、
何かあるのかもしれません。興味の尽きぬ題材です

 

さて、『源氏物語』(須磨の帖)でも、
光源氏が御禊の後、人形を船に乗せて流すシーンが出てきます。
都から須磨へ流された光君が穢れを祓うため
三月の巳の日に海でこの風習を行っています。


弥生の朔日に出で來たる巳の日、
「今日なむ、かく思すことある人
は、御禊したまふべき」と、
なまさかしき人の聞こゆれば、海づらもゆかしうて出でたまふ。(須磨)

 

ほんの明治時代までは
皆、この日この頃に、
潮干狩りをしたり、青草を踏んだりして…
水辺の行楽遊びをすることで、
自然に清らかさを呼び込んでいました。

ぜひ、皆さまも、
水辺への行楽をなさってくださいませ✨
きっと心身が元気になります🧡

 

この人形(ひとがた)は雛祭の日に
「こどもみつるぎ」のこども達にケガレを移してもらったモノ。
水に溶ける和紙で出来ています。

可愛い一門キッズ達のために、
そして、世界中のこども達のために
心を込めて祈りました。
大人達全員の祈りですね。

皆が健やかで幸せな一年を過ごせますように💫
東から寄りくる神さま、お願い致します。

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