今日は初午だから、おいなりさんと...

声咲く

今日は初午です。
二月の最初の午の日。
おいなりさんと粕汁、青菜をいただく日ですね。
そして、火伏(ひぶせ)のお祭をする日でもあります✨

昔の京都の家々には「奥どさん(竈)があり

そこには神棚と愛宕神社の『火迺要慎』札、
それから、伏見稲荷さまで買い揃えてゆく『土人形の布袋さん』
が飾られていました。
布袋さんの背中には「火」と書いて、
小さなものから毎年順々に大きなものを買ってゆき7つに揃えます。

火伏とは大火を防ぐこと🔥
火事は竈の周辺から起こります。
(今なら、お台所ですね。)

さて、この祭祀呪文として有名な言葉に
「火伏の秘歌」がございました。

♬ 霜柱 氷のはりの 雪の桁
雨の垂木に 露のふき草

江戸時代には初午に稲荷神社で
この言葉を3度唱えれば火事にはならぬと信じられていました。

既に空海が屋敷の棟にこの秘歌を紙に書いて貼れば
火難を逃れると言っていたとも聞きます。

雨かんむりの漢字が羅列された水の祈り。
この神秘の水神咒を「ふーっ」と風にして「ふき草」に吹きかければ
火伏のおまじない✨の完成です。

私はこの秘歌を火伏の団扇で七回あおぎながら歌います。
これで、この一年火難を逃れ、料理の火も、心の火も、
丁度いい大きさ強さの霊力となり守られるのです。

さて、皆も大好き❤️おいなりさんを
プライベートレッスンの生徒さん達にお福分けしました。
毎年ファンの方が送ってくださる早咲きの「啓翁桜」と共に。

「啓翁桜」は、支那桜桃と彼岸桜を親にもつ桜です。
古く、江戸城に花卉(かき)=生花を納めていた商人が
冬に咲かせる桜づくりを編み出して
この桜が生まれたと言われています。
枝が細くて、花びらは面長で小ぶり。
白からピンクへのグラデーションが可愛らしい冬に咲く桜です。

さて、今日は雪が降っていますので
❄️火伏❄️をするには
とてもよき日と言えそうです💫

一年に一度、こうしてその日の伝統食を頂戴し、
その日の祭祀を重ねてゆくと、心身が調い、
清々しく運も開かれてゆく気が致します。

 

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