お月見 待宵月から十五夜へ

声咲く

十五夜の前夜
音羽にて「月見の宴」がありました。
剱に月の光を映して
美剱の歌舞をご奉納させて頂くことは
大いなる喜びです。

桜月流美剱道の名の通り
春には桜のもとで
秋には月のもとで
こうして美剱を舞うことは
私自身の人生そのものです。

♬ かがよふ 真玉 花になる
心も鏡の月も…

この夜の月は「待宵月(まつよひのつき)」と言われます。
恋人を待つ人の心を照らす月です。
雲間の月が美しくて
さやかな清めの光でした💫

 

二百十日あたりからの野分で
心配されていたお月見でしたが
今年の待宵、十五夜、十六夜と
本当に澄んだ秋のでした。

さて、いよいよ旧暦八月十五日。(9/10)
美しい十五夜の月が昇ってきました。
まさにかぐや姫が帰ってゆく月。
その古典物語そのままの美しさの中秋の名月でした。

ススキは、月の神さまの依代。
お供えするのは
お月見団子と衣被(きぬかづき/里芋)です。

今夜は王朝人や室町時代の女官の方々を真似て…

芋子(里芋)に萩の枝箸で穴をあけて、
しばしこの十五夜の美しいお月さまを眺めました。

古く16歳の姫君たちは
御月見饅頭に萩枝で穴をあけて
月見をして袴着の儀式(女の子の元服)するという
時代もあったと言います。

私は、お供えものの衣被に穴をあけました。

♬ 月月に 月見る月は多けれど
月見る月は この月の月🌕

月夜見の神を讃える和歌を“独り歌”して
身も心も澄みきってゆくようです。
月あかりのなんと冴えた光。

小さな穴からこうして覗いていると、
お月さまと私だけになってしまいます。

千年以上、愛でらてきた祈りの形のひとつ。

お月さまが
いつまでも美しく輝く日本でありますように✨
と祈りました。

 

さて、京都には、
十五夜に照らし出された自分の「影」を
背後から来た人に踏まれると…
大変なことになるという言い伝えがあります。
それは、月の神秘にまつわる教えです。

そんなお話を含む『中秋の名月』についてのコラム
インスタグラムに掲載されています✨

ぜひ、お読みになってくださいませ💌

 

 

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