宗家 神谷美保子
ヤマト歌の剱舞
ウケツグ|DOJO
「ヤマト歌」とは、いにしえより伝わるやまと言葉を
独特の旋律にのせて歌う美剱舞のための歌。
その声唱は母方の家系より代々女児ひとりのみに
相伝されたもので、
美しいやまと言葉に宿る生命力と融和しながら、
天に向かって自然界のリズムと呼吸で
直く歌うことを旨とする。
その「ヤマト歌」を歌いながら剱舞う技芸が
『ヤマト歌の剱舞』である。
これは、宗家 神谷美保子のみに許された
桜月流美剱道の秘術の技。
神谷に一子相伝された自然界と融和することを
目的とした「手振りの歌舞」を「剱の歌舞」へ
発展昇華させた桜月流の根幹哲学を現す姿である。
「魂の徳」を発動させる力があったと伝え聞く
いにしえのツルギが歌舞と結い和すことで、
生命力に溢れた調和を創造する新しい技芸が
生み出された。
失われゆく「やまと言葉」と「ツルギ」の精神の復興。
戦いの剱技に、自然界との一体化をめざす歌舞の技法
を加えることは陰陽の両極を中心に引き寄せる試み。
人が常若であろうとするのは、
一瞬と永遠、イキとカレ、古代と未来など
対極を結びつけようとする循環の営み。
観る者も、振るう者も調うというツルギ。
「ヤマト歌の剱舞」は、
人と人、人と自然の調和を祈る美剱舞の真髄です。