ササグ
ウケツグ ワザヲグ
桜月流について
ササグ
PRAY
神を和(やわ)す
神・自然・精霊に捧ぐ
ツルギの発祥は神器としての姿であり、縄文時代より祭祀の道として大切に扱われてきました。ツルギは、元々は両刃で相手に刃を向けると自分にも刃が向くことから、逆に平和を意味する記(しるし)ともされてきました。日本のツルギは森羅万象すべての力をいったんその器に戴き、そのツルギを仕え手である舞い手が一心不乱に振り抜くことによって自然界から戴いた全てのエネルギーを辺り一面に放射し、その場を祓いぬく役目を持つもの。オベリスクと同種の力とも言える。それは人と自然が一体となって循環を会得体得するための技であり作法。これこそ、天にも通じる祈りであり、動的な肉体と静やかな精神が同時に存在するという永遠の境地を仰ぎ見ることなのです。
ウケツグ
DOJO
己を和す
人に受け継いで行くもの
美しいやまと言葉を舞の呼吸で歌うと、心が和らぎ若々しくなり常若となります。 剱を用いて風のように舞うと、人の心は清らかになり、真なるもの以外は全て祓われて心身が調います。剱舞を通して赤裸々な己を見つけ、互いに「和す」ことを学びあいながら心身をみずみずしく美しく保つことを目的として、人を活かす剱の道を継承 普及して行く活動を行なっています。その中心には「美剱道場」があり、海外にも芸能界にも弟子が多く育っています。
ワザヲグ
ARTS
人心を和す
俳優(わざをぎ)という言葉は、『日本書紀』(720年編纂)が初見であり、アメノウズメノミコトが手に矛(神器としてのツルギ)を持ち、天の岩戸の前で「巧みに 作俳優(わざをぎす)」という言葉で登場する。この時、ウズメノミコトは、舞台の原型であるオケの上に立って「顕神明之憑談」つまり神懸かりした。つまり、俳優とは本来は神をヲグ(招く)人のことで、神がかって神をわが身に招き映して、技を行う者のこと。まさに、この境地で剱の技を身につけ舞台芸術を創造することで、いにしへのツルギを芸術へと昇華させる試み、それが、桜月流美剱道の目指すステージであり、日本唯一のSword Dance と言われる技である。